はじめに
サイドレイズを行う時に肩(肩甲骨)を下げることは、フォームを整える上では重要なポイントとなります。
そして、肩(肩甲骨)を下げやすくするためには、背すじを伸ばすなどして姿勢を整える必要があります。
これは何故かというと、身体の姿勢と肩甲骨の動きは連動しており、どのような姿勢を取るかによって肩甲骨の位置も変化するからなのです。
本記事では、身体の姿勢と肩甲骨の動きがどのように連動しているのかを、図をもちいて解説していきたいと思います。
姿勢と肩甲骨はどのように連動しているか?
↑↑↑肩甲骨は、胸郭(肋骨+胸椎)と呼ばれる部分の背中側に対になって存在しています。
↑↑↑そして、肩甲骨はその胸郭の表面を様々な方向に移動することが出来ます。
↑↑↑これを、海面を浮遊するボートに例えると、海面が胸郭でボートが肩甲骨に当たります。
↑↑↑ボートの場合、波が立てばその波に誘導されて船体が持ち上がったり方向が変わったりしますが、これと同様に胸郭の形態が変われば、その変化に誘導されて肩甲骨も移動します。
つまり、「胸郭の形態」=「身体の姿勢」によって肩甲骨の位置は変化するということになります。
↑↑↑具体的には、背すじが曲がって胸郭が丸みを帯びた形状になると、肩甲骨は外側に広がりながら上に上がるように移動します。(図A)
逆に、背すじが伸びて胸郭が平らな形状になると、肩甲骨は内側に寄りながら下に下がるように移動します。(図B)
肩の故障を回避しつつ、三角筋を効率よく鍛えるサイドレイズのフォームとして適切なのは、図Bの姿勢となります。
姿勢と肩甲骨の連動をどう活用すべきか?
↑↑↑これまでの解説を踏まえて本記事で最も伝えたいのは、「肩甲骨だけを動かそうとするのではなく、姿勢を調整するところから行うと肩甲骨の位置調整は行いやすくなる」ということです。
↑↑↑特に肩甲骨を下げる動き(肩甲骨の下制)は、肩甲骨を上げる動き(肩甲骨の挙上)に比べて可動域が狭いため、運動の感覚が得られにくく、どのように動かせば下に下がるのかが分からないと感じる方は多いと思います。
ですので、サイドレイズを行う上で肩甲骨をちゃんと下げられているか、或いはその状態を維持し続けれているかが分かりづらい方ほど、自身の姿勢に注意を向けることは非常に重要だと考えられます。
まとめ
今回は、「身体の姿勢と肩甲骨の動きは連動して変化する」ということについて解説していきました。
内容をまとめると、以下の通りになります。
筋トレにおいて肩甲骨の位置調整が重要となる種目は多々あるため、本記事が少しでも参考になれば幸いです。