サイドレイズと姿勢

サイドレイズで肩をすくませることのデメリットとは?肩の可動域不足について

はじめに

筋トレにおいてフォームを誤ることは、効率よく対象の筋肉を鍛える上で問題になることは言うまでもありません。

サイドレイズの場合、「肩がすくむ」=「肩甲骨が上がる」動作が入ることは、フォームとしては適切ではないばかりか、多くの弊害を引き起こします。

その弊害の一つには、「僧帽筋上部線維を大きく収縮させてしまう」ということが挙げられますが、それだけではなく「肩を広い範囲で動かすことが出来なくなる」ということも挙げられ、最悪の場合、肩の故障に発展することもあり得ます。

本記事では、「肩のすくみ」が肩の可動範囲にどのような影響を及ぼすのか、或いはそれがどうやって肩の故障に繋がるのかを、図を用いて解説していきたいと思います。

「肩のすくみ」が与える肩の可動範囲への影響とは?

↑↑↑サイドレイズにおける誤ったフォームの一例として、腕を挙げる際に肩がすくんでしまうやり方が挙げられます。

↑↑↑肩をすくませると、肩甲骨は上に上がるように移動します。

↑↑↑ここでは、我々が腕を挙げる時の肩甲骨の動きに触れていきます。

通常、腕を挙げる動作においては、上腕が動くと同時に肩甲骨は回転していきます。

↑↑↑肩甲骨は上腕骨を支える土台のようなものです。

上腕が挙がる時にその土台となる肩甲骨が回転することで、肩をより広い可動域で動かすことが出来るようになります。

↑↑↑しかし、肩をすくめながら腕を挙げると、肩甲骨は過剰に上方に移動する一方で、回転による移動は小さくなってしまいます。

↑↑↑二つの肩甲骨の動きを比べると、肩甲骨を回転させて腕を挙げる方が、上腕はより高い位置まで挙げることが出来ています。

つまり、肩甲骨を過度に上方移動させる運動は、肩甲骨の回転を小さくし、肩の可動域を狭めてしまうということになります。

肩甲骨の回転不足がもたらす肩の故障とは?

肩甲骨の回転が少ない状況での腕を挙げる動作は、肩関節の一部に大きな負担をかけてしまい、最悪の場合、肩の故障を招いてしまうこともあります。

↑↑↑肩甲骨には肩峰と呼ばれる突起状の部位があり、これは上腕骨の真上に「屋根」のような形で存在しています。

↑↑↑腕を挙げる時に上腕と共に肩甲骨が回転すると、肩峰も同時に上に上がるため、上腕骨の真上にあったとしても極端な接近は避けることが出来ます。

しかし、この時に肩甲骨が回転しなければ、上腕骨だけが上に上がっていくばかりで、肩峰はいわば不動の状態となるため、これらの部位が極端に接近してしまいます。

↑↑↑この双方の接近が強まれば強まる程、この間に起こる負担は大きくなり、肩の故障に繋がってしまうため、肩甲骨の回転が少ない腕の挙上動作は怪我のリスクが高くなるのです。

ですので、効果的で安全なサイドレイズを行うためには、肩のすくみを抑えて肩の可動域をしっかりと確保したやり方で行う必要があるのです。

まとめ

今回は、サイドレイズを行う時に「肩のすくみ」が入ることの弊害について解説していきました。

内容をまとめると、以下の通りになります。

肩は非常に痛めやすい関節の一つであるため、トレーニングに慣れていない方はフォームの調整には慎重になるべきだと思います。

そういった方にとって、本記事が少しでも参考になれば幸いです。